この記事で分かること
- 雇入れ計画作成命令が出る基準
- 適正実施勧告・特別指導・企業名公表までの流れと時期
- 命令が出る前に、会社として進めておくこと
指導の流れ
- 障害者雇用状況報告(毎年6月1日現在)報告の内容をもとに、ハローワークが状況を確かめます(ロクイチ報告の書き方)。
- 雇入れ計画作成命令ハローワークの所長が、翌年1月から2年間の雇入れ計画を作るよう命じます(障害者雇用促進法第46条第1項)。
- 適正実施勧告計画の1年目の12月1日現在で、計画の実施率が50%未満、または実雇用率が前の年の6月1日より上がっていないと、勧告が出ます(第46条第6項)。
- 特別指導雇用の改善が特に遅れている会社に、公表を前提として、計画期間のあとの9か月間行われます。
- 企業名の公表特別指導が終わったあとの1月1日現在で、実雇用率が前の年の全国平均に届いていない会社は、企業名が公表されることがあります(第47条)。
雇入れ計画作成命令の基準
6月1日現在の状況で、次のどれかに当てはまる会社に出ます。
| 基準 | |
|---|---|
| ① | 実雇用率が全国平均の実雇用率より低く、不足数が5人以上 |
| ② | 不足数が10人以上 |
| ③ | 法定雇用障がい者数が3〜4人なのに、障がいのある方を1人も雇っていない |
2026年7月に法定雇用率が2.7%に上がったため、同じ社員数でも不足数が増える会社があります。不足数を2.7%で数えはじめる時期は、報告の基準日(2.7%での初回の報告は2027年6月1日時点の分)とあわせて、管轄のハローワークで確かめてください。
最近の件数
| 令和5年度 | 令和6年度 | |
|---|---|---|
| 雇入れ計画作成命令 | 219社 | 446社 |
| 適正実施勧告 | 63社 | 62社 |
| 特別指導 | 33社 | 37社 |
| 企業名の公表 | 1社(再公表) | 0社 |
公表まで進む会社はごくわずかです。一方で、作成命令は令和6年度に446社と、前の年の約2倍に増えています。命令を受けると2年間の計画を作ってハローワークに出し、実施することが求められます。計画を作らない・出さない場合は30万円以下の罰金の対象です(第86条第2号)。
「納付金を払っていればいい」ではない理由
常用労働者100人を超える会社は、不足1人につき月5万円の納付金を納めます。ただ、納付金は罰金ではなく、払っても雇用の義務はなくなりません。作成命令などの指導の対象にもなります。くわしくは中小企業の障がい者雇用「納付金を払えばいい」は本当かでお話ししています。
命令が出る前に:来年の6月1日から逆算する
秋ごろからご相談をいただき、翌年の6月1日に向けて準備する形がよくあります。採用までには、業務の切り出し、求人、面接、実習と、数か月かかります。逆算の目安です。
| 時期の目安 | やること |
|---|---|
| 今すぐ | 必要な人数を確かめる(シミュレーター)。社員に手帳の申告を呼びかける(確かめ方) |
| 1〜2か月 | 任せる仕事を決める(業務切り出しシート)。受け入れの形を決める(4つの形を比べる) |
| 2〜4か月 | 求人・面接・実習(トライアル雇用と実習) |
| 6月1日まで | 雇用を始め、定着の支えを整える |
ハローワークには、障がい者を雇ったことのない会社などに、雇い入れの準備から定着まで続けて支える「企業向けチーム支援」もあります。
大阪の会社の場合
- 大阪府では、法定雇用率を達成していない5,672社のうち、3,164社(55.8%)が障がいのある方を1人も雇っていません(2025年6月1日現在、大阪労働局)。
- 相談先:大阪労働局 職業安定部 職業対策課、または本社を管轄するハローワーク(大阪労働局「障がい者雇用について」)。
- 新大阪・東三国や北摂の会社なら、NEXTぷれいすが部署に伺い、来年の6月1日から逆算した採用の計画づくり、業務の切り出し、採用までお手伝いします(新大阪・東三国/北摂)。
