06-6676-7072

受付時間:平日 9時~18時

ご相談はこちらから

障がい者雇用の合理的配慮
職場で何をどこまでするか

「合理的配慮が義務と聞いたけれど、何をどこまですればいいのか分からない」。人事の方からよく聞く声です。法律と国の指針で決まっていることと、職場での具体的な例を、障がい福祉の現場を運営してきた私たちの見方も添えてまとめました。

東三国のサテライトオフィスの面談スペース

この記事で分かること

合理的配慮とは:法律で決まっていること

障害者雇用促進法では、2016年4月から、事業主に次のことが義務づけられています。

場面決まっていること条文
募集・採用障がいのある方に、障がいのない方と同じ機会を与える。本人の申出を受けて、障がいの特性に配慮した必要な措置を講じる第34条・第36条の2
採用後賃金・教育訓練・福利厚生などで、障がいを理由に差別しない。働くうえで支障になっている事情を改善するため、施設の整備や援助する人の配置などの措置を講じる第35条・第36条の3
進め方措置は本人の意向を十分に尊重して決める。相談に応じる体制を整える第36条の4
例外事業主にとって過重な負担になるときは、この限りでない第36条の2・3

2024年4月から、障害者差別解消法でも事業者の合理的配慮が義務になりました。ただし、会社が社員に対して行う配慮は、障害者雇用促進法のルールによります。雇用の場面では、2016年からすでに義務です。

出典:障害者雇用促進法(e-Gov)、合理的配慮指針(厚生労働省)

本人との話し合いの進め方

国の「合理的配慮指針」では、配慮は本人と会社がお互いを理解しあう中で提供するもの、とされています。手順は次のとおりです。

  1. 支障になっている事情を確かめる採用前は本人からの申出を受けて。採用後は、障がいを知った時点で、職場で困っていることがないかを会社から確かめます。その後も必要に応じて定期的に確かめます。
  2. 本人と話し合う本人が具体的な配慮を言えないときは、会社からできることを示します。本人の意向を確かめにくいときは、就労支援機関の職員などに手伝ってもらうこともできます。
  3. 配慮を決めて、伝える方法がいくつかあるときは、本人の意向を尊重しつつ、会社が提供しやすい方法を選べます。過重な負担で実施できないことは、その旨と理由を本人に伝えます。
  4. 続けながら見直す仕事や体調は変わります。一度決めて終わりではなく、話し合いを重ねて調整します。

「過重な負担」の考え方

一律の線はなく、次の6つを総合的に考えて、個別に判断します。

過重な負担に当たる場合も、本人と話し合い、過重にならない範囲でできることを講じます。なお、日常生活のための眼鏡や車いすを用意することは、求められていません。

障がい別の配慮の例

厚生労働省の「合理的配慮指針事例集」に載っている、実際に会社が取り組んでいる例の一部です。同じ障がいでも必要な配慮は人によって違うので、例はあくまで話し合いのきっかけにしてください。

障がい配慮の例
視覚障がい労働条件を口頭や読み上げで説明する。採用試験で文字を大きくする・音声ソフトや点字を使う・試験時間を延ばす
聴覚障がい面接に手話通訳者などの同席を認める。業務の指示を筆談ボード・メール・音声を文字にするソフトで行う
肢体不自由面接の場所を入口の近くや1階にする。車いすでも使える机、高さを変えられる机を用意する
知的障がい面接に支援機関の職員や家族などの同席を認める。最初は仕事の量を少なくし、慣れるにつれて増やす。図や写真、ふりがな付きのマニュアルをつくる。指示を紙に書いて渡す
精神障がい通勤ラッシュを避けられる出退勤の時間にする。一人で静かに休める場所や時間をつくる。その日の作業の内容・範囲・かかる時間を毎日伝え、指示は一つずつ出す
発達障がい「10回洗ったら次」のように具体的に指示し、「あれ」「それ」を使わない。音に敏感な方には耳栓やヘッドフォン、静かな場所。光に敏感な方には照明を減らす・サングラスを認める。面接や試験で、文字でのやりとりや時間の延長

出典:厚生労働省「合理的配慮指針事例集【第六版】」

福祉の現場から:配慮が続く職場、続かない職場

障がい福祉の事業所を10年運営し、自分たちでも障がいのある方を雇用してきた中で、配慮がうまく続く職場には共通点があると感じています。

東三国のサテライトオフィスでは、支援員が毎日の見守り(面談とモニタリング)でご本人の様子を確かめ、指示が伝わりにくいときは、ご本人に合うマニュアルを御社と一緒につくります。どんな配慮があれば強みを発揮できるかを、ご本人・会社と話しながら組み立て、会社に週1回お伝えしています(サテライトオフィス)。

サテライトオフィスと自社の雇用で、実際にしている配慮の例

NEXTぷれいすのサテライトオフィスや、ぷれいすGROUPで障がいのある社員を雇用する中で、実際にしている配慮の一部です(個人が分からないようにまとめています)。

相談の窓口をつくる

指針では、会社は次のことをしておくよう求められています。

話し合いで解決しないときは、都道府県労働局長による助言・指導・勧告や、調停の制度もあります(募集・採用についての争いは調停の対象外)。

大阪の会社の場合

社員が障害者手帳を持っているかを確かめる方法は「社員の障害者手帳、どう確かめる?」にまとめています。

更新日:2026年10月21日

よくある質問

合理的配慮は、会社の義務ですか?

はい。障害者雇用促進法で、2016年4月から事業主の義務です。募集・採用のときは本人の申出を受けて、採用後は職場で支障になっている事情を確かめて、必要な措置を講じます。ただし、事業主にとって過重な負担になる場合は除かれます。

どこまでやれば「過重な負担」になりますか?

一律の基準はなく、事業活動への影響、実現の難しさ、費用・負担の程度、会社の規模、財務状況、公的な支援の有無の6つを総合的に考えて、個別に判断します。過重な負担に当たるときも、本人と話し合い、過重にならない範囲でできることを講じます。

配慮の内容は、会社が決めてよいのですか?

本人と話し合い、本人の意向を十分に尊重したうえで決めます。方法がいくつかあるときは、本人の意向を尊重しつつ、会社が提供しやすい方法を選ぶことができます。

合理的配慮をするために、障害者手帳を確認する必要がありますか?

合理的配慮を提供するだけなら、必ずしも手帳などで確認しなくてもよいとされています(厚生労働省 Q&A)。法定雇用率の計算に入れる場合は、手帳などで確認します。

障がい者雇用のこと、まずはご相談ください

障がい者雇用のこと、
まずはご相談ください

法定雇用率の不足、定着、業務の切り出しまで、
状況に合わせてご案内します。
課題の整理からでも大丈夫です。東三国のオフィスの見学もできます。

お問い合わせ 資料請求