この記事で分かること
- 離れた場所で働くときに起きやすい3つのつまずき
- 始める前に決めておく「連絡の道具」「タスクの表」「報告のリズム」
- 伝わる指示の7つのコツと、日報の項目の例
- 会社の情報を守りながら任せる方法
離れた場所で働くときに起きやすい3つのつまずき
- 分からないことを、その場で聞けない:隣にいれば一言で済む質問が、チャットだと「こんなことを聞いていいのか」とためらわれ、手が止まります。
- 仕事が途切れる:振る側が忙しいと、次の仕事が届かず、「やることがない時間」ができます。
- 調子の変化に気づけない:顔が見えないと、疲れやしんどさが積み重なってから分かることになりがちです。
どれも、ご本人の力の問題ではなく、しくみの問題です。始める前にしくみを決めておけば、防げます。
始める前に決めておく3つのこと
1. 連絡の道具
連絡に使う道具は、企業さんによって違います。Chatwork、LINE WORKS、LINE、Google Workspace の Gmail。それに、必要なときに Zoom や Google Meet でオンラインのミーティングをしています。(代表 磯隼斗)
新しい道具を入れるより、会社がふだん使っている道具に合わせるほうが、社員の方も返事をしやすく、長続きします。決めておくとよいのは次の点です。
- 仕事の指示と質問は、どのチャットの、どの場所に書くか
- 急ぎのとき・体調が悪いときの連絡先(電話か、チャットか)
- 返事が来るまでの目安(「質問には午前・午後に1回ずつまとめて返します」など)
2. タスクの表
タスクの管理や指示は、Googleのスプレッドシートのように、リアルタイムで確認できるタスクの表を使って、何がいつどこまで進んでいるかをその場で管理しながら、随時タスクを振っていくのが一つのやり方です。(代表 磯隼斗)
表があると、仕事を振る側は空いたところに次のタスクを足すだけで済み、ご本人も次に何をすればいいか迷いません。毎日・毎週ある仕事と、手が空いたときに進める「ためておく仕事」を両方載せておくと、仕事が途切れません(業務切り出しのやり方に表の例があります)。
3. 報告のリズム
| いつ | だれから | 中身 |
|---|---|---|
| 毎日 | ご本人 → 会社 | 日報(下の項目の例)。タスクの表の更新 |
| 週1回 | 会社とご本人(サテライトオフィスなら支援員も) | 今週の仕事の振り返りと来週の予定。困っていること |
| 月1回〜数か月に1回 | 会社・ご本人・支援する側 | オンラインの面談。仕事の幅や勤務時間を広げるかの相談 |
日報の項目の例
日報は長くする必要はありません。毎日同じ項目で、数分で書けるものにします。項目は、会社が知りたいことに合わせて変えます。NEXTぷれいすでも、会社ごとに日報の項目を決めています。
| 項目 | 書き方の例 |
|---|---|
| 今日やった仕事 | 求人の更新 3件/経費の入力 15件 |
| 進み具合 | 経費の入力は残り10件。明日の午前に終わる予定 |
| 困ったこと・質問 | 領収書が2枚読めないので、どうすればいいか教えてください |
| 明日の予定 | 経費の入力の残り、Instagram の下書き |
| 体調(書ける範囲で) | 5段階で「4」。少し疲れたが大丈夫 |
伝わる指示の7つのコツ
- 文字で残す口で伝えたことも、チャットに一行残します。あとで見返せることが、安心につながります。
- できあがりの見本を見せる「いい感じに」ではなく、完成した見本を一つ渡すのがいちばん早く伝わります。
- 締め切りと優先順位をつける「今日中」「今週中」「手が空いたら」のどれかを、必ず添えます。
- 一度に一つずついくつも頼むときは、番号をつけて順番を決めます。
- 伝え方をその人に合わせる文字や図のほうが入りやすい人もいれば、話して聞くほうが分かりやすい人もいます。あいまいな指示は苦手でも、具体的に伝えればどこまでも深く進められる人もいます。
- 質問していい時間を決める「10時と15時に、まとめて質問を受けます」と決めておくと、聞くほうも答えるほうも楽になります。
- 変更は、変わったところだけはっきりとやり方を変えるときは、前と何が違うのかを書いて伝えます。
NEXTぷれいすのサテライトオフィスでは、支援員がご本人の得意・苦手な指示の受け方を見て、「この方にはこういう伝え方が合っていそうです」と会社にお伝えし、必要な手順書を一緒につくります。
最初の1か月の進め方(例)
| 時期 | すること |
|---|---|
| 1週目 | 連絡の道具とタスクの表の使い方を一緒に確かめる。仕事は1種類だけ。毎日の終わりに短く振り返る |
| 2週目 | 同じ仕事を、一人で進める時間を増やす。質問は決めた時間にまとめて受ける |
| 3週目 | 2つ目の仕事(ためておく仕事)を足す。日報で、進み具合と困ったことを書いてもらう |
| 4週目 | 1か月の振り返り。仕事の量、指示の伝わり方、勤務時間がご本人に合っているかを、会社・ご本人・支援する側で話す |
顔が見えなくても、調子の変化に気づくには
- 日報の体調の欄や、返事の早さ・文章の様子がいつもと違うときは、短く声をかけます。
- 声をかけるときは「無理しなくて大丈夫」「必要としている」ことを伝えます(調子を崩しそうな社員への声かけ)。
- 負担が大きいときは、仕事の量や勤務日数を一時的に調整します。
サテライトオフィスなら、支援員が毎日そばにいて、調子の変化に早く気づき、ご本人と会社の間に入ります。
会社の情報を守りながら任せる
- パソコンは会社が用意する:NEXTぷれいすのサテライトオフィスでも、パソコンは会社にご用意いただいています。
- 権限を絞る:会計ソフトなら、入力する項目や見られる範囲を、仕事に必要な分だけにします。
- 個人情報を扱わない仕事から始める:不安がある場合は、営業や広報の仕事などから始めて、実績ができてから広げます。
- 回線:回線の費用をご負担いただき、建物の了承が得られれば、会社専用の回線を引くこともできます。
本社とのつながりをつくる
離れた場所で働いていても、「この会社の一員だ」と感じられることが、長く働き続ける力になります。NEXTぷれいすでは、ご本人と一緒に本社に伺い、本社の方と仕事の打ち合わせをする機会をつくっています。本社が離れている会社とは、ふだんはオンラインで打ち合わせをし、数か月に1回、一緒に会社に伺っています。
在宅とサテライトオフィス、どちらから始めるか
仕事を覚えて、指示と報告の流れが安定するまでは、いきなり在宅だとうまくいかないことが多くあります。支援員のいるサテライトオフィスで流れを整えてから、在宅や本社勤務に切りかえる方法もあります(在宅とサテライトオフィス)。
大阪の会社の場合
NEXTぷれいすのサテライトオフィスは、東三国駅から徒歩4分。新大阪・江坂は隣の駅です。近くの会社なら、ご本人と一緒に御社に伺いやすい距離です。大阪以外に本社がある会社とは、オンラインの打ち合わせと、定期的な訪問を組み合わせています(サテライトオフィス)。