相談支援事業所とは?B型を使い始めるまでの相談先と、相談員さんの見つけ方Column

公開:2026年11月7日

相談支援事業所は、B型(就労継続支援B型)などの障がい福祉サービスを使うための計画を作り、使い始めたあとも、定期的に様子を確かめてくれるところです。相談や計画づくりに、お金はかかりません。豊中市と大阪市西淀川区で就労継続支援B型「2ndぷれいす」を運営する私たちは、まだ相談員さんとつながっていない方には、まず相談員さんとつながることをおすすめしています。すぐに見つからないときの方法も、あわせてまとめました。

この記事の答え
  • 相談支援事業所は、B型などを使うための「サービス等利用計画」を作り、使い始めたあとも見直してくれるところ。費用はかかりません
  • 計画は、自分や家族で作る「セルフプラン」でも出せます。相談員さんがなかなか見つからず、セルフプランにしている方もいます。ただし、相談支援事業所による調整や定期的な見直しはありません
  • 探し方:豊中市は市の事業所一覧と障害者相談支援センター(市内7か所)、大阪市は市の一覧と区の窓口。断られたときは、相談支援センターで「いま新しく引き受けてくれる所」を聞いてみてください(くわしく)
  • 選ぶときにいちばん大切なのは、「この人は自分のことを本当に大事に思ってくれそうか」です
B型を使うには
  • 2025年10月から、B型を新たに使う方は原則として、先に「就労選択支援」を利用します。相談員さんは、その結果をもとに計画を見直します(流れ)
  • 2ndぷれいすは、相談員さんがまだいない段階・受給者証がない段階からご相談を受け付けています(無料)

相談支援事業所とは:B型などを使うための計画を作るところ

はじめての面談の様子
※写真はイメージです

B型やグループホームなどの障がい福祉サービスを使うには、原則として「サービス等利用計画」という計画を作り、その案をお住まいの市区町村に出します。どんなサービスを、どれくらい使って、どんな暮らしをめざすか。それをまとめた、暮らし全体の計画です。2015年度からは、障がい福祉サービスを使うすべての人が対象になりました。

この計画を作るのが、市区町村から指定を受けた「指定特定相談支援事業所」です。この記事で「相談支援事業所」と書くのは、主にここのことです。担当するのは「相談支援専門員」(この記事では、ふだんの呼び方で「相談員さん」と書きます)。相談員さんになるには、障がいのある方の支援や相談の実務経験と、研修の修了が必要です。なってからも、5年ごとに研修を受けます。

相談支援事業所がすることは、大きく2つです。国の決まりでは、あわせて「計画相談支援」といいます。

  • 使い始める前:ご本人の希望や困りごとを聞いて、計画の案を作ります。市区町村の決定(支給決定)のあと、事業所との連絡や調整をして、計画を仕上げます。
  • 使い始めたあと:定期的に、サービスが合っているかを確かめ(モニタリング)、必要なら計画を見直します。確かめる間隔は、市区町村が決めます。

相談や計画づくりに、費用はかかりません。豊中市は「相談支援事業所への相談や、計画作成についての費用は発生しません」と案内しています。大阪市も、計画相談支援に利用者の負担はないと案内しています。

B型の事業所は、「通って、お仕事をする場所」です。相談支援事業所は、「どこを、どう使うかを一緒に考えて、つないでくれる人がいる場所」です。役割がちがうからこそ、両方がそろうと心強い。私たちはそう考えています。

「相談支援」の窓口は、いくつかあります

「相談支援」という言葉がつく窓口は、ほかにもあります。名前が似ていてまぎらわしいので、表にまとめました。

指定特定相談支援事業所B型などを使う方の計画づくりと、使い始めたあとの見直し(計画相談支援)。この記事の中心です。
市町村の相談支援センターサービスを使うかどうか、まだ決まっていない段階の相談もできます。豊中市には「障害者相談支援センター」(愛称「よっと」)が市内7か所、大阪市には区ごとに「区障がい者基幹相談支援センター」があります。
市区町村の障がい福祉の窓口サービスを使うための申請をするところです。豊中市は障害福祉課、大阪市はお住まいの区の保健福祉センターです。
一般相談支援事業所病院や施設から地域の暮らしへ移るときの支援や、一人暮らしなどを続けるための支援(地域移行支援・地域定着支援)をします。
障害児相談支援事業所18歳未満のお子さまが、放課後等デイサービスなどに通うための計画を作ります。

B型を使い始めるまで:相談員さんはどこで関わる?

2025年10月から、B型を新たに使う方は、原則として先に「就労選択支援」を利用することになりました。就労選択支援も障がい福祉サービスの一つなので、使う前に市区町村の決定(支給決定)が要ります。相談員さんがいる場合、流れはおおむね次のとおりです。

  1. 相談・見学相談員さん、市区町村の窓口、B型の事業所などに相談します。事業所の見学は、この段階からできます。
  2. 就労選択支援の申請市区町村に申請し、相談員さんが計画の案を出します。決定される期間は、原則1か月です。
  3. 就労選択支援(原則1か月)作業の体験や面談で、得意なこと・苦手なこと、合う働き方を整理します。結果をまとめるときには、ご本人・市区町村・相談員さんなどが集まる会議で、ご本人の気持ちをあらためて確かめます。
  4. B型の申請・受給者証就労選択支援の結果をふまえて、相談員さんがB型の計画の案を作り、市区町村が決定します。受給者証にB型が加わります。
  5. 契約・利用開始事業所と契約して、通い始めます。そのあとも、相談員さんが定期的に様子を確かめます。

※50歳以上の方、障害基礎年金1級を受けている方などは、就労選択支援を使わずにB型を利用できます。例外に当たるかどうかは、市区町村が判断します。近くに就労選択支援の事業所がない、または待ちがあるときは、就労移行支援などのアセスメントでB型を使える扱いもあります(B型の利用条件・対象者)。

こうして見ると、B型を使い始めるまでに、市区町村の決定が2回あることになります。国の資料でも、相談員さんは就労選択支援の結果をふまえて計画を見直し、関係するところとの連絡や調整をする役割とされています。書類や日程の段取りを、ご本人やご家族だけで進めるのは大変です。だからこそ、相談員さんがいると心強いと私たちは考えています。

2ndぷれいすでも就労選択支援を行っています(就労選択支援)。受給者証の取り方や利用料(多くの方が0円)は、ご利用の流れ・料金をご覧ください。

相談員さんがいると、なぜ心強いのか

相談支援専門員とスタッフの打ち合わせ
※写真はイメージです

国の手引きは、相談支援を「まずは本人の言葉に耳を傾けること」から始めるものとしています。面談や同行を通して、ご本人の不安をやわらげ、希望する暮らしのイメージを一緒に形にしていく。計画を作るだけでなく、そこまでが相談員さんの仕事です。

相談員さんとつながっていない方から2ndぷれいすにお問い合わせがあると、私たちは「相談員さんは、いた方が心強いですよ」とお伝えしています。相談員さんは、通う事業所とも、ご家族とも違う立場から、ご本人の力になってくれる人だからです。たとえば、こんなときです。

  • 体調をくずして、しばらく通えなくなったとき
  • 通っている事業所が、合わないと感じたとき
  • グループホームなど、ほかのサービスも使いたくなったとき
  • 受給者証の更新など、手続きの時期が来たとき
  • 就職など、次のステップを考えはじめたとき

2ndぷれいすに来られる方も、相談員さんからのご紹介がいちばん多いです。2ndぷれいすからも、通所の様子や体調の変化を、相談員さんに積極的にお伝えしています(相談支援専門員・関係機関の方へ)。ご本人を真ん中に、相談員さんと事業所が同じ方向を向いて支える。それが、通い続けられることにつながると感じています。

セルフプランとの違い(よいところ・気をつけること)

計画は、相談支援事業所に頼まずに、ご本人やご家族、支援者が作って出すこともできます。これを「セルフプラン」といいます。障害者総合支援法とその施行規則で、近くに相談支援事業所がない場合や、ご本人が希望する場合に認められています。

豊中市では、セルフプランは「本人が作成を希望し、自分自身(家族・支援者含む)でサービスの利用調整ができる方」が対象です。希望することを伝える申出書も出します。記入用の様式と記入見本は、豊中市の「サービス等利用計画のご案内」にあります。

相談員さんが作る計画セルフプラン
作る人相談支援事業所の相談員さんご本人・ご家族・支援者
費用かかりませんかかりません
事業所との連絡・調整相談員さんがします自分でします
使い始めたあとの見直し(モニタリング)相談員さんが定期的にします相談支援事業所によるモニタリングはありません
受給者証の更新のとき相談員さんと一緒に計画を見直します自分で作り直して、市区町村に出します

セルフプランにも、よいところがあります。自分の暮らしを自分の言葉で考えて書くことには、意味があると思います。2ndぷれいすでも、セルフプランで始める方には、書き方や必要な書類のご案内をお手伝いします。

ただ、気をつけてほしいこともあります。体調をくずした、事業所が合わない、次の場所を探したい。そんな「いざ」というときに、自分だけで情報を集めるのは、思っている以上にむずかしいものです。インターネットで調べても、ホームページには、どの事業所もいいことを書きます(このサイトも、もちろんそうです)。

そんなとき、自分のことを大切に思ってくれる相談員さんが「この事業所なら大丈夫」と紹介してくれるなら、いい事業所につながることが多い。私たちは、現場でそう感じてきました。

とはいえ、相談員さんは、すぐに見つかるとは限りません。国の手引きでも、相談支援専門員の人材の確保には課題があるとされています。探しても見つからず、セルフプランにしたご家族もいると思います。それは、まちがった選び方ではありません。セルフプランで始めて、あとから相談支援事業所と契約し、次の更新や変更のときに計画を作ってもらうこともできます。手続きは、お住まいの市区町村の窓口でご確認ください。

相談支援事業所の探し方(大阪・豊中)

大阪市の一覧には、計画相談支援の事業所が約700か所(2026年9月1日現在)、豊中市が指定した事業所の一覧には約30か所(2026年10月1日現在)が載っています。ただ、一覧に載っていても、いま新しい方を引き受けられるとは限りません。お住まいの地域ごとの探し方と、断られたときの次の一手をまとめました。

豊中市
  • 市が指定した事業所の一覧(エクセル)の「計画相談支援」のシートに、事業所が載っています(豊中市の事業所一覧のページ)。
  • 計画の作り方の相談は、豊中市障害者相談支援センター(市内7か所。住んでいる地域ごとに担当があります。平日9:00〜17:15)や、豊中市障害福祉課の相談支援係(06-6858-2224)にできます。
大阪市
大阪府内のほかの市町村大阪府の「相談支援事業所」のページに、市町村ごとの一覧があります(2025年11月1日時点)。最新の情報は、それぞれの市町村の障がい福祉の担当課に確かめてください。
全国国の障害福祉サービス等情報検索(WAM NET)で、地図や住所から事業所を探せます。

※一覧や窓口の情報は、2026年11月7日に確認したものです。変わることがあります。

一覧を見ても、名前だけでは違いが分かりにくいと思います。迷ったら、まずは市の相談支援センターや窓口で、「B型を考えていて、相談員さんを探している」と伝えてみてください。B型の事業所に聞いてもかまいません。

何か所かに断られたときは

  • 豊中市なら障害者相談支援センター、大阪市なら区障がい者基幹相談支援センターに、「いま新しく引き受けてくれる相談支援事業所はありますか」と聞いてみてください。
  • そのとき、「B型を考えている」「精神の障がいがある」など、ご本人の状況も短く伝えてみてください。
  • 見つかるまでのあいだも、B型の見学や相談はできます。セルフプランで始めて、あとから相談支援事業所と契約する方法もあります(セルフプランとの違い)。

相談員さんの選び方:「自分を大事に思ってくれるか」

国の手引きは、相談支援をする人に「中立・公正」であることを求めています。自分のところのサービスに限らず、地域にあるいろいろなサービスを、利用者の立場に立って使うことを、いちばんに考える。家族や支援者の思いにかたよらず、あくまでご本人の立場に立つ。そう書かれています。

では、実際にはどう見分ければいいのか。私たちは、最後はフィーリングだと思っています。「この人は、自分のことを本当に大事に思ってくれそうか」。手続きが早い、いい事業所をたくさん知っている。それも大切です。でも、それだけではありません。本当にご本人のことを思って支援してくれる人かどうか。そこを、いちばん大事にしてほしいと考えています。

はじめて話すときは、こんなところを見てみてください(私たちが考える目安です)。

  • ご本人の話を、さえぎらずに最後まで聞いてくれるか
  • 「どうしたいか」を、ご本人が言葉にするまで待ってくれるか
  • いくつかの選択肢を示して、決めるのはご本人にまかせてくれるか
  • 話したあと、「この人に、また相談したい」と思えるか

得意な分野も、確かめてみる

相談員さんにも、得意な分野があります。精神・知的・身体の障がい、児童(18歳未満)など、相談支援事業所によって、受けている相談の中心が違います。大阪市や豊中市の一覧にも、事業所ごとに「主たる対象者」「対象者」の欄があります。

ただ、一覧で対象になっていても、得意かどうかまでは分かりません。事業所のホームページを見たり、電話で「精神の障がいのある方の相談は多いですか」と聞いてみたりするのも、一つの方法です。

2ndぷれいすにご相談いただくとき

  • 相談員さんがまだいない方も:見学・ご相談ができます(無料)。受給者証をまだお持ちでない段階でも大丈夫です。ご家族だけのご相談も受け付けています。
  • 相談員さんがいる方は:見学は、相談員さんと一緒でも大丈夫です。通い始めてからの様子は、2ndぷれいすから相談員さんにもお伝えします。
  • セルフプランの方も:計画の書き方や、受給者証の手続きに必要な書類をご案内します(ご利用の流れ・料金)。
  • 就労選択支援も:2ndぷれいすで受けられます(毎月3〜4名が利用)。2ndぷれいすに通うことが前提ではありません(就労選択支援)。

相談員さんとどうつながればいいか分からないときも、お問い合わせのときに聞いてください。市の窓口や相談支援センターのことも含めて、お伝えします。ご家族の方はご家族の方へ、相談員の方は相談支援専門員・関係機関の方へもご覧ください。

まずは見学・ご相談から

2ndぷれいすは、豊中市と大阪市西淀川区にあります(拠点一覧)。見学だけでも大丈夫です。見学のときの送迎もご相談ください。

よくある質問

相談支援事業所に相談すると、お金はかかりますか?

かかりません。豊中市・大阪市とも、計画相談支援(計画づくりと、使い始めたあとの見直し)に利用者の負担はないと案内しています。

相談員さんがいなくても、B型の見学や相談はできますか?

できます。2ndぷれいすでは、相談員さんがまだいない段階や、受給者証をまだお持ちでない段階からご相談を受け付けています(無料)。ご家族だけのご相談も大丈夫です。

セルフプランと、相談員さんに作ってもらう計画は、どちらがいいですか?

どちらも認められている方法です。セルフプランの場合、相談支援事業所による連絡や調整、定期的な見直し(モニタリング)はありません。私たちは、相談員さんとつながることをおすすめしていますが、見つかるまでセルフプランで始める方法もあります。セルフプランで始める方にも、書き方や必要な書類のご案内をお手伝いします。

相談支援事業所は、どうやって探せばいいですか?

豊中市は、市の事業所一覧(計画相談支援)のほか、市内7か所の障害者相談支援センターや、障害福祉課の相談支援係に相談できます。大阪市は、市の「大阪市内特定相談支援事業所一覧」のほか、お住まいの区の保健福祉センターや、区障がい者基幹相談支援センターに相談できます。

相談員さんが合わないと感じたら、どうすればいいですか?

相談支援事業所は、ご本人が選んで契約するものです。ほかの事業所にお願いしたいときは、お住まいの市区町村の障がい福祉の窓口に相談してください。

出典

※2026年11月7日時点の情報です。制度の内容や窓口は変わることがあります。くわしくはお住まいの市区町村の障がい福祉の窓口や、相談支援専門員にご確認ください。

2ndぷれいすのスタッフ(看板を持つ2人)

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