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個別療育と集団療育の違い

個別療育も集団療育も、中身は「その子のための支援」だと、私たちは考えています。

ちがうのは、どんな環境で行うか。

個別療育
個室などで、先生と1対1。望ましい行動を増やす練習や、学習の支援が中心になりやすい形です。
集団療育
子どもどうしのやりとりに先生が入り、あとで一緒にふり返ります。友だちとの間でしか学べないことを学ぶ形です。
小学生は
どちらが正解、ではありません。人が多いと疲れてしまう、友だちと関わるとすぐ手が出てしまう時期は個別の時間から。友だちと遊びたい気持ちが出てきたら集団で。いまの段階で考えます。国のガイドラインも、個別と集団をその子に合わせて組み合わせることを求めています。
お子さまの様子から考える目安を見る
Linoぷれいすは
基本は集団の中で過ごし、必要なときは個室などで個別のカリキュラムの時間を設けています。
Linoぷれいすの場合を見る

「うちの子には、どっちが合うの?」は、親でも分からなくて当たり前です。
見学のときに、お子さまの様子をうかがいながら、一緒に考えます。

こども家庭庁「放課後等デイサービスガイドライン」(2024年7月)などをもとに、Linoぷれいすが保護者の方向けにまとめました(2026年11月時点)。

  1. 1個別療育と集団療育の違い
  2. 2メリット・デメリットの比べ表
  3. 3Linoぷれいすの場合
  4. 4小学生にはどちらが合う?
  5. 5集団でも、支援は「個別」
  6. 6見学で聞くとよいこと

個別療育と集団療育の違い

「個別療育」「集団療育」は、法律で決まったサービスの名前ではありません。放課後等デイサービス(放デイ)などの事業所が、支援の形を伝えるために使っている言葉です。

国のガイドラインも、個別の活動と集団の活動を、その子に合わせて組み合わせることを求めています。私たちは、2つの違いは支援の中身ではなく、どんな環境で支援をするかの違いだと考えています。

個別療育とは

個室などで、先生と1対1で取り組みます。行動療法やABA(応用行動分析)、認知行動療法などの考え方をもとに、困った行動を減らし、望ましい行動を増やして身につける練習や、学習の支援に取り組む形です(中身は事業所によって違います)。

集団療育とは

子どもどうしのやりとりの中に先生が入り、そのやりとりから何を学ぶか、どんな気づきがあったかを、あとで一緒にふり返る形です。

友だちの気持ち。自分の言葉への、相手の反応。トラブルになったときに初めて気づく、自分の心。こうしたことは、友だちとのやりとりの中でしか学べないと、私たちは現場で感じています。

くわしく:国のガイドラインでは

こども家庭庁の「放課後等デイサービスガイドライン」には、一人ひとりの障がいの状態や発達に合わせて「個別や集団における活動を通して支援を行うこと」とあります。支援の方法は「個別活動と集団活動をそのこどもに応じて適宜組み合わせることが必要」とも書かれています。

友だちとの関わりについては、ひとり遊びから、大人が間に入って一緒に遊ぶ形、役割を分けたりルールを守ったりして遊ぶ形へと、少しずつ社会性を育てる支援が書かれています。仲間と関わることで「葛藤を調整する力や主張する力、折り合いをつける力」が育つよう支援することも求めています。

くわしく:ABA・認知行動療法とは

ABA(応用行動分析)は、行動の「きっかけ」と「結果」に目を向けて、望ましい行動を増やし、困った行動を少しずつ減らしていく考え方です(ABA療育)。

認知行動療法は、物事の受け止め方(認知)に働きかけて、気分や行動を変えていくことをめざす心理療法です。

メリット・デメリットの比べ表

どちらにも、よいところと、気をつけたいところがあります。どちらが上、ということはありません。

個別療育

どんな形
個室などで、先生と1対1
何をする
望ましい行動を増やす練習、困った行動を減らす関わり、学習の支援など
向いている子
友だちとの関わりがまだ不安で、関わるだけでトラブルになりやすい時期の子。大勢の中だと、音や人の多さで疲れてしまう子。一つの課題にじっくり取り組みたい子
メリット
その子のペースで、まわりを気にせず集中できる。先生が、その子の小さな変化に気づきやすい
気をつけたいこと
友だちとやりとりする練習の場は少なめ。1対1でできたことが、友だちの中や学校でもすぐにできるとは限らない

集団療育

どんな形
子どもどうしのやりとりの中に、先生が入る(少人数のグループのことも)
何をする
遊び・ゲーム・SST(人とのやりとりの練習)・運動など。やりとりのあとで、先生と一緒にふり返る
向いている子
友だちとの関わりを広げたい子。学校で、順番・ルール・気持ちの伝え方に困っている子
メリット
友だちの気持ちや反応、トラブルの中で気づく自分の心など、友だちとの間でしか学べないことを学べる。友だちのよいところを見て学べる
気をつけたいこと
人数や音が多いと疲れやすい子もいる。一人ひとりへの目配りが薄くならないか、スタッフの関わり方を見ておきたい

「向いている子」は目安です。同じお子さまでも、時期やその日の調子によって変わります(お子さまの様子から考える目安)。

Linoぷれいすの場合

Linoぷれいすは、基本は集団の中で過ごし、必要なときは個室などで個別のカリキュラムの時間を設けています。定員は各施設、原則10名です。

集団の中で

学校がある日は、宿題、おやつ、自由時間、カリキュラム(SST・運動など)、お掃除、帰りの会と、みんなで過ごします。SSTは基本週2回。低学年は「サイコロインタビュー」で、順番を待つことや相手の話を聞くことを。高学年は「こんなとき、どうする?」をみんなで考えるグループワークをしています(療育プログラム)。

スタッフは全員、入社のときにABAの研修を受けています。小さな「できた!」は、その場で、できるだけみんなの前でほめます。ほめられた子だけでなく、まわりの子も「ああすればいいんだ」と学べるのは、集団ならではです。

一人ひとりに合わせて

宿題の時間は、支援員がとなりについて、その子に合ったやり方でお手伝いします。その日のコンディションに合わせて、活動への参加のしかたも変えています。必要なときは、個室などで個別のカリキュラムの時間をとることがあります。

2025年に公表した7施設の自己評価でも、個別と集団を一人ひとりに合わせて計画に入れています。個別支援計画は、6か月に1回、保護者の方との面談で見直します。

集団がしんどい日、トラブルがあった日は

集団に入りにくい日や時期もあります。気持ちを落ち着けたいときは、相談室を兼ねた静養室や、クールダウンのスペースなど、一人で落ち着いて過ごせる部屋や場所を使えるようにしています。部屋のつくりは施設によって違い、ほかのお子さまが使っていて空いていないときもあります。見学のときにご覧ください。

友だちとのトラブルには、スタッフが間に入ります。叱って止めるのではなく、「なぜその行動が起きたのか」を考えて関わります(困った行動への関わり方)。学校で嫌なことがあった子が、帰りの車でのスタッフとの何気ない会話で元気を取り戻すこともあります(送迎)。

その日の様子は、正直にお伝えします

良いことも、うまくいかなかったことも、正直にお伝えします。送迎のときや、紙の連絡帳でお伝えしています。うかがったことは、施設のスタッフ全員で共有します。気になることがあれば、いつでもご相談ください(保護者の方へのサポート)。

集団の中で過ごすことを基本にしているのは、友だちとのやりとりの中でしか学べないことが、たくさんあると考えているからです。そのうえで、どちらか一方に決めつけず、その子のいまに合わせて環境を選ぶ。集団の中でも、ねらいとアプローチはその子に合わせる。それが、Linoぷれいすの考える個別支援です。

小学生にはどちらが合う?

答えは、お子さまの「いまの段階」によって変わります。ふだんの様子から考える目安を、2つに分けました。

こんな様子なら、個別の時間から考えてみても

  • 人が多い場所やにぎやかな音が苦手で、耳をふさいだり、その場から離れたがったりする
  • 友だちと関わると、すぐに手が出たり、強い言葉が出たりしてしまう
  • 思いどおりにいかないと、気持ちが落ち着くまでに時間がかかる
  • 新しい場所や人に慣れるまで、時間がかかる

こんな様子なら、集団から考えてみても

  • 友だちと遊びたい気持ちはあるのに、うまく輪に入れない
  • まわりの子のまねをして覚えることが多い
  • 順番やルール、勝ち負けのある遊びで困ることが多い
  • 「貸して」「やめて」など、気持ちを言葉で伝えるのが苦手

両方に当てはまることも、よくあります。目安なので、決めつけなくて大丈夫です。

国のガイドラインには、子どもが他者との信頼関係を経験し、それを起点に、仲間と過ごす心地よさや楽しさを味わうことで、人と関わることへの関心が育つ、という考え方が書かれています。私たちは、まず大人と1対1で安心をつくり、それから友だちとの関わりへ広げていく、という順番もあると考えています。個別と集団は、どちらか一方に決めるものではなく、その子の段階に合わせて組み合わせ、少しずつ移っていくものだと思っています。

Linoぷれいすでも、学校に行きづらかったお子さまが、まずスタッフと遊ぶ時間から始めて、少しずつ同じ学年の子との遊びに広げていった例があります(療育とは)。

迷ったときは

「うちの子はどっち?」は、親でも分からなくて当たり前です。見学のときに、お子さまの様子をうかがいながら、一緒に考えます。

放課後等デイサービスは、ほかの事業所と併用できます。受給者証で決まった日数の中で、曜日ごとに使い分けているご家庭もあります。個別の時間が多い事業所と、集団の時間が多い事業所を組み合わせる、という選び方もあります。

そして、いちばん大切なのは、お子さまが「楽しい」と思えるかどうかです。見学や体験で、お子さまの表情を見てみてください(放課後等デイサービスの選び方)。

集団でも、支援は「個別」

「集団だと、一人ひとりを見てもらえないのでは」と心配される方もいます。でも、放デイの支援は、集団の中でも一人ひとりの個別支援計画にもとづいて行います。個別支援計画は、お子さまの目標と支援の内容をまとめた計画です。国のガイドラインでは、おおむね6か月に1回以上、ふり返って見直すことになっています。

私たちは、1対1かどうかと、その子に合わせた支援かどうかは、別のことだと考えています。集団の中でも、その子の課題に合わせて、アプローチはその子に向けるものです。たとえば、みんなで同じ「サイコロインタビュー」をしていても、ある子のねらいは「順番を待つこと」、別の子のねらいは「相手の話を最後まで聞くこと」というように、一人ひとりのねらいは違っていてかまいません(SST)。また、どちらの形でも、国が基本としているのは、5つの領域すべてを見た「総合的な支援」です(5領域とは)。

くわしく:国のガイドラインでは

ガイドラインは、支援を「いつ」「どこで」「誰が」「どのように」「どのくらい」するかを計画の中ではっきりさせること、おおむね6か月に1回以上ふり返って見直すことを求めています。

専門職が特定の領域に重点を置いて行う支援についても、「一対一による個別支援だけでなく、個々のニーズに応じた配慮がされた上で、小集団等で行われる支援も含まれる」としています。

スタッフ2人が個別支援計画を書き込んでいる手元
※写真はイメージです

見学で聞くとよいこと

「個別」「集団」という言葉だけでは、中身まではわかりません。見学では、次のことも聞いてみてください。

  1. 時間の割合。1日のうち、個別の時間と集団の時間は、それぞれどのくらいですか?
  2. 一人ひとりのねらい。みんなで同じ活動をするとき、うちの子のねらいは何になりそうですか?
  3. トラブルのとき。友だちとトラブルになったら、スタッフはどう間に入り、どうふり返りますか?
  4. しんどいとき。集団に入りにくい日や、気持ちが崩れたときは、どこで、どう過ごしますか?
  5. グループの分け方。年齢や得意・苦手によって、グループを分けることはありますか?(ガイドラインにも、集団の活動では年齢や発達のニーズでグループを分ける工夫が書かれています)
  6. 計画と見直し。個別支援計画は、どのくらいの間隔で見直し、どう説明してもらえますか?

見学全体で見るところは選び方に、通い始めるまではご利用までの流れとよくある質問にまとめています。

よくある質問

個別療育と集団療育の違いは何ですか?

個別療育は、個室などで先生と1対1で取り組む形です。集団療育は、子どもどうしのやりとりの中に先生が入り、あとで一緒にふり返る形です。どちらも、一人ひとりの個別支援計画にもとづく支援です。Linoぷれいすは、違いは環境だと考えています。

小学生には、個別療育と集団療育のどちらがいいですか?

お子さまのいまの段階によります。人が多いと疲れてしまう、友だちと関わるとすぐ手が出てしまう時期は個別の時間から。友だちと遊びたい気持ちがある、まねをして覚えることが多い子は、集団から考えてみてもよいと思います。国の放課後等デイサービスガイドラインも、個別と集団をその子に応じて組み合わせることを求めています。迷ったら、見学のときに一緒に考えます。

集団療育のデメリットは何ですか?

人数や音が多いと疲れやすいお子さまもいます。一人ひとりへの目配りが薄くならないかも、気になるところです。見学では、一人ひとりのねらいをどう決めているか、しんどいときにどこで過ごせるかを聞いてみてください。

個別療育と集団療育は、両方使えますか?

1つの事業所の中で組み合わせているところもあれば、ほかの放課後等デイサービスと併用して、曜日で使い分ける方法もあります。Linoぷれいすも、ほかの事業所との併用ができます。

Linoぷれいすは、個別療育ですか? 集団療育ですか?

基本は集団の中で過ごし、必要なときは個室などで個別のカリキュラムの時間を設けています。気持ちを落ち着けたいときは、静養室などを使えるようにしています(部屋のつくりは施設によって違います)。集団の中でも、一人ひとりの個別支援計画にそって関わり、計画は6か月に1回、保護者の方との面談で見直します。

出典(2026年11月7日に確認)

  • こども家庭庁「放課後等デイサービスガイドライン」(2024年7月。資料のページ番号で、総合的な支援 p.11、一対一と小集団 p.12、個別や集団における活動・仲間との関わり・信頼関係 p.13、人間関係・社会性 p.23〜24、計画に書くこと p.38、支援の手法・集団活動のグループ分け・見直し p.39)
  • 厚生労働省「こころの耳」用語解説「認知行動療法」
  • Linoぷれいす 各施設「事業所における自己評価結果」(2025年公表の7施設分。個別と集団の計画、相談室兼静養室・クールダウンのスペース。各施設のページに掲載)

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「うちの子には、個別と集団のどちらが合う?」親でも迷って当たり前です。見学のときに、一緒に考えます。
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