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放課後等デイサービスの報酬改定2027(案)

通っているお子さまの

利用料・通える日数は、今の案では変わりません。

2027年度の報酬改定で、放課後等デイサービスの何が変わりそうか。国の案を、保護者の方向けにまとめました。

いまは
まだ案の段階です。2026年10月5日の国の会議(障害福祉報酬改定検討チーム 第65回)で示されました。新しい報酬は2027年4月以降の予定です。
通っている子は
利用料のしくみ(1割負担と1か月の上限)や、受給者証で決まる通える日数を変える案は、第65回の論点に入っていません。変わりそうなのは、スタッフの体制と研修、支援計画のつくり方、家族の急な相談や卒業後の引き継ぎへの評価です。
大きな案
スタッフを手厚く置くことへの2つの加算(「児童指導員等加配加算」と「専門的支援体制加算」)をまとめ、事業所全体の体制で評価する新しい加算にする案です。
Linoぷれいすは
高校卒業後への引き継ぎは、加算がなくてもやっていきたいと考えています。
卒業後の引き継ぎを見る

厚生労働省・こども家庭庁の資料をもとに、Linoぷれいすが保護者の方向けにまとめました(2026年11月時点。11月5日の国の会議〈第68回〉で出た、児童発達支援管理責任者が育休などをとるときの案もスタッフが休むときに入れています)。監修:ぷれいすGROUP 代表 磯 隼斗(公認心理師)

  1. 1通っている子への影響
  2. 2加算を「事業所全体」で
  3. 3研修と個別支援計画
  4. 4家族支援加算と急な相談
  5. 5高校卒業後への引き継ぎ
  6. 6学童との連携・交流
  7. 7スタッフが休むとき
  8. 8見学で聞けること

通っているお子さまへの影響

お子さまにとっては:利用料と通える日数は、今の案では変わりません。変わりそうなのは、スタッフの体制や研修、相談の受け方など、支援を支える側のしくみです。

報酬改定は、国が決める放デイなどの「報酬」(サービスの値段)と、スタッフの人数などの「基準」の見直しです。次は2027年度(令和9年度)。2026年10月5日の会議で、放課後等デイサービス(放デイ)と児童発達支援(小学校に入る前の子のサービス)の論点が示されました。

変わらないこと(いまの案では)

利用料のしくみ(1割負担と1か月の上限)や、受給者証で決まる通える日数を変える案は、第65回の論点に入っていません(料金のしくみ)。

変わるかもしれないこと

スタッフの体制、研修、支援計画のつくり方、家族の急な相談、卒業後の引き継ぎ、学童との連携、スタッフの休み。多くは事業所の体制の話ですが、支援の中身や相談のしやすさにつながります。

いつ決まるの?

  1. 2026年10月5日放デイ・児童発達支援の論点(第65回)
  2. 2026年12月報酬・基準の基本的な考え方をまとめる
  3. 2027年2月ごろ改定案をまとめる3月に、告示(国が正式に示す文書)や通知が出ます。
  4. 2027年4月以降新しい報酬になる

国の「検討の進め方(案)」(2026年4月28日)の予定です。

すでに決まっていること

2026年6月以降に新しく指定された放デイの単価

2026年6月1日以降に新しく指定された放デイは、2027年度の改定までの間、基本報酬がもとの単価の1000分の982(約1.8%低い)です(児童発達支援は1000分の988)。2026年2月18日にまとめられた臨時の見直しで、収支がよく事業所が急に増えているサービスの、新しい事業所に限った単価です。それより前から指定を受けている放デイや、重症心身障がい・医療的ケアのお子さまなどの基本報酬は、もとの単価のままです。

いま通っている施設が2026年5月までに指定を受けた施設なら、この見直しは関係ありません。新しい施設の場合も、これは施設が受け取る報酬の話で、利用料のしくみ(1割負担と1か月の上限)や通える日数を変えるものではありません。

なぜ、見直しが話し合われているの?

放デイの費用は2025年度に約6,751億円で、2012年度の14.2倍です(事業所は全国に25,276か所・2026年4月)。国は、質の高い支援にしっかりお金が使われるように見直す、という考え方を示しています。

加配・専門的支援の加算を「事業所全体」で

お子さまにとっては:スタッフの人数や資格だけでなく、施設全体でどう支えているかが評価される方向です。支援がより必要なお子さまを受け入れているかも、見られる項目の一つになりそうです。

「加算」は、基本の報酬への上乗せです。いまは2つの加算で、スタッフを手厚く置くことを評価しています。案では、この2つを整理・統合した新しい加算をつくります。資格や経験のある人を評価する方向は残しつつ、支援の必要性が高いお子さまの受け入れと、それに合わせた体制など、いくつもの項目で事業所全体を評価する方向です。

くわしく:いまの2つの加算と、見直す理由

児童指導員等加配加算
国の基準の人数より多く、児童指導員・保育士・理学療法士などを置いた事業所への加算です。2024年度から、配置のしかたや経験年数(5年以上か)で分けています。

専門的支援体制加算
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士や、5年以上の経験がある保育士・児童指導員などを、基準より多く置いた事業所への加算です。

どのくらいの放デイが算定しているか
2026年3月の実績で、放デイの91.6%が加配加算を、46.7%が専門的支援体制加算を算定しています。

見直す理由
約9割が算定していて支援を手厚くするきっかけになっていない、という指摘(財務省の予算執行調査)があります。一人ひとりの資格や配置だけを見るので、配置転換でも算定できる一方、事業所全体の体制は十分に評価できていない、ともされています。

資格や人数だけで見るのではなく、事業所全体で評価する。この方向は合理的だと、私たちは考えています。施設を現場で回している立場から見ても、確実にその方がいいと感じます。いくら資格を持ったスタッフがそろっていても、チームとして機能していなければ、いい支援はできないからです。

一方で、頑張って資格を取ってきた人たちもいます。その人たちのキャリアは、これからどうなるのか。そこは、とても考えさせられるところです。どこまでが資格や経験の評価として残るのかは、これからの議論です。Linoぷれいすにも、資格を持って働くスタッフがたくさんいます(正社員の約7割が児童指導員・保育士)。

Linoぷれいすでは

スタッフはアルバイトを含めて約70人で、作業療法士1名・心理職4名も在籍しています。保護者の方から伺ったことは、どのスタッフに伝えていただいても、施設のスタッフ全員で共有します(資格・研修の内訳はLinoぷれいすとは)。

全国共通の研修と、チームでつくる支援計画

お子さまにとっては:スタッフが全国共通の研修で支援の基本を学び、お子さまの個別支援計画も、ふだん関わるスタッフを含めたチームでつくる方向です。

全国共通の研修(2027年度から予定)

いまは、スタッフの育て方は事業所ごとの取り組みに任されています。国は、全国共通の研修を3段階でつくり、2027年度にすべての支援者向けの「基礎・実践研修」、2028年度に「リーダー研修」、2029年度に「コア人材研修」を始める予定です。

案では、基礎・実践研修は事業者が行い、はじめは常勤のスタッフ全員が、その後は新しく入った常勤のスタッフが受けます。非常勤は、必ず受ける科目を決めるなど別の形にする方向です。中身は、基本の考え方、子どもの権利を守ること、本人と家族への支援、地域との連携などです。

個別支援計画を、チームでつくる

個別支援計画は、お子さまの目標と支援をまとめた計画です。いまは児童発達支援管理責任者(児発管)が中心になってつくる前提です。

案では、児発管を中心にチームでつくる流れをはっきりさせます。責任はこれまでどおり児発管が持ち、情報の整理や目標・支援の提案など、原案づくりの一部はほかのスタッフも担える方向です。

くわしく:国の調査では

ほかのスタッフと一緒に個別支援計画をつくっている児発管は80.8%で、その場合は計画づくりのていねいさや人材育成などで、よい傾向が見られました。

国の検討会の報告書(2025年8月)は、保護者の方への聞き取りから、子どもの安全がいちばん大切で、専門性も大切だが、それ以上に寄り添い共感する姿勢や人間性が信頼の土台になる、とまとめています。研修も計画づくりもチームで支える今回の方向は、チームとして機能してこそいい支援ができる、という私たちの考えと重なります。

Linoぷれいすでは

スタッフは全員、入社のときに応用行動分析(ABA。「できた!」をほめて増やす関わり方)の研修を受けています。いまは全施設のスタッフ全員が、こども性暴力防止法の研修の動画を見ているところです(12月までに見終わる予定。日本版DBSについて)。

個別支援計画は、6か月に1回、保護者の方との面談で見直します。「ここは楽しい」「この先生なら大丈夫」と感じて信頼関係ができてはじめて、療育も子どもたちの心に届くと考えています。

Linoぷれいすの6つのお約束を見る

家族支援加算と、急な相談

お子さまにとっては:家や学校で急に困ったときの相談に、施設がほかの機関と連絡をとりながら応じることが、新しく評価される方向です。

いまの家族支援加算

ご家庭を訪ねたり、事業所で対面かオンラインで相談にのったりしたときの加算です。前もって予定した計画的な支援が中心です。

案:急な相談への対応も評価

家族からの急な相談には、急な預かりの依頼や、学校などでのトラブルの相談が多くあります。案では、急で対応のむずかしい相談に、相談支援事業所や市区町村などと連絡をとりながら対応したことを、新しく評価する方向です。

くわしく:加算の区分と、国の調査

いまの家族支援加算の区分
個別に支援する(Ⅰ)と、グループで支援する(Ⅱ)があります。

国の調査では
家族からの急な相談に対応している事業所は64.2%でした。33.6%の事業所は、対応がむずかしい相談を受けたことがあります。

国の資料に引かれた調査研究には、家庭と学校のほかに子どもが安心して過ごせる「第3の居場所」を充実させることが、家庭を子どもの居場所として強くすることにもつながる、という考え方もあります。Linoぷれいすも、子どものためが、保護者のためになると考えてきました。お母さん・お父さんがいつもニコニコでいられるように、これからも伴走していきます。

Linoぷれいすでは

子育てのこと、学校のこと、家での困りごと。ご希望があれば、いつでも面談・ご相談をお受けします。学校への合理的配慮(特性に合わせた配慮)のお願いも一緒に考えます。だいたい月1回、保護者会や交流会があります(回数や内容は施設によって違います)。

保護者の方へのサポートを見る

高校卒業後への引き継ぎ

お子さまにとっては:高校を卒業して大人の福祉サービスへ移るときに、施設が進路先と情報を共有し、支援を引き継ぐことも評価される方向です。

高校卒業(18歳)は、子どもの制度から大人の福祉サービスや仕事へ、使うしくみが切り替わる時期です(いわゆる「18歳の壁」)。卒業後の進路は、福祉事業所での就労、生活介護、企業での就労など、さまざまです。

案:福祉サービスへの引き継ぎも評価

いまの関係機関連携加算は、就職先の企業などとの連絡調整は評価しますが、福祉サービスへの引き継ぎは十分に評価できていません。案では、対象を福祉サービスなどへの移行まで広げ、回数も見直します。進路の調整は学校が中心のまま、学校の進路指導だけでは決まりにくいお子さまの受け入れ先探しや実習・体験の調整、進路先との会議や支援の引き継ぎを評価する方向です。

くわしく:卒業後の進路(国の調査研究)

放デイの事業所への調査(回答529件・複数回答)で、2024年度に高校などを卒業して放デイを退所した人の進路は、福祉事業所での就労(就労継続支援・就労移行支援など)56.1%、生活介護48.2%、企業での就労15.3%でした。

国の資料でも、支援を切れ目なく続けるには、卒業の前から進路先と情報を共有し、引き継ぐことが大切だとされています。その大切さは、私たちも現場で非常に痛感しています。こうしたところに加算がなくても、Linoぷれいすとしてやっていきたいと考えています。

Linoぷれいすでは

18歳までは、進路の相談に乗ることまで含めて放課後等デイサービスの役割だと考えています。職場体験学習、ぷれいすPC教室でのパソコン業務の体験、就労選択支援(2ndぷれいす豊中)を通じた企業や就労継続支援B型の実習など、高校生のうちに道を「知る」機会をつくっています。就労選択支援のプロの支援員におつなぎすることもできます。

ぷれいすGROUPでは、18歳からの学びの場「ぷれいすカレッジ」(自立訓練〈生活訓練〉と就労移行支援の多機能型・2027年4月 開所予定)も準備しています。

18歳からの進路を見る

学童(放課後児童クラブ)との連携・交流

お子さまにとっては:学童と放デイの両方に通うお子さまのために、施設どうしの連携や交流のあり方が話し合われています。

いまのしくみ

小学校に入る前は、保育所と児童発達支援が併設されていれば、スタッフの兼務や設備の共用ができます(2023年4月から)。放デイと学童には、このしくみがありません。

案

それぞれの目的や基準にもとづく運営を基本に、放デイと学童などの連携・交流や、一体的な運営のあり方を検討します。放デイのスタッフがお子さまの通う学童などを訪ねて支援の方法を共有・助言することも、評価の対象にする方向です。こども食堂・習い事・スポーツクラブなど地域の居場所との連携も評価の対象にする方向ですが、どこまでを対象にするかは、これから整理する案です。

くわしく:国の調査では

学童と放デイを両方使うお子さまがいる放デイは、約5割です。

国の資料には、障がいの有無にかかわらず、すべての子どもがともに育つことは大切だ、とあります。ただ、学童と放課後等デイサービスには、それぞれの役割があると私たちは考えています。学童は、おうちの方が仕事などで家にいない小学生の、遊びと生活の場。放デイは、個別支援計画にそって療育の視点で関わる場所です。正直、学童との連携や一体的な運営がどこまで必要かは、難しいところだと感じています。国が参考にした調査研究でも、小学生からは放課後の限られた時間の活動が中心なので、小学校に入る前とは違う考え方で整理が必要だ、とされています。

Linoぷれいすでは

学童と曜日で使い分けるご家庭もあり、Linoぷれいすは週1回から通えます。学童と両方を使っている(使おうか迷っている)ご家庭は、見学のときに、曜日の分け方や送迎のことも気軽にご相談ください。一緒に考えます(学童とのちがい)。

スタッフが休むときの人員の決まり

お子さまにとっては:スタッフが休みをとりやすくする見直しです。なじみのスタッフが長く続けて関われるかどうかにも関わります。

いまと、案

放デイでは、基準として置く児童指導員・保育士が休んでも、サービスの時間中は必要な人数をそろえなければなりません(大人の通所サービスでは、有給休暇中も一定の条件で人数に数えられます)。

案では、スタッフが法定休暇(年次有給休暇など、法律で決まった休み)を取って基準を満たさなくなるとき、管理者か児発管が直接の支援に入り、必要な体制が確保されていることを前提に、扱いを見直す方向です。研修で外に出るときも、必要な体制が確保されていることを前提に、柔軟に扱う案です。

児発管が産休・育休をとるとき(11月5日の案)

いまは、児発管が急な退職や病気などでいなくなり、すぐに次の人を置けないとき、経験などの条件を満たすほかのスタッフを、一定の間、児発管とみなして置けます(みなし配置)。ただ、産休・育休などのときは、この扱いの対象ではありません。2026年11月5日の国の会議(第68回)では、産休・育休などのときも、同じようにみなし配置を認める方向が示されました。

くわしく:国の調査では

「基準は上回っているが、退職や欠勤があると下回る」という法人などは24.8%です。

国の調査では、休暇を取りやすくしている事業所は、スタッフの「続けたい」気持ちが高いとされています。

見学のときに聞けること

しくみが変わっても、いちばん確かめたいのは、お子さまが安心して楽しく過ごせるかどうかです。見学では、次のことも聞いてみてください。

  1. チーム。スタッフどうしで、お子さまの様子をどう共有していますか?
  2. 研修。スタッフは、どんな研修を、いつ受けていますか?
  3. 個別支援計画。だれが関わってつくり、どのくらいの間隔で見直しますか?
  4. 急な相談。家や学校で急に困ったとき、どこに相談できますか?
  5. 卒業後の進路。中学・高校から先の進路の相談にのってもらえますか?

見学で見るところは選び方に、通い始めるまではご利用までの流れとよくある質問にまとめています。

よくある質問

放課後等デイサービスの報酬改定2027で、何が変わりますか?

まだ決まっていません。2026年10月5日の国の会議(第65回)では、児童指導員等加配加算と専門的支援体制加算をまとめて「事業所全体の体制」で評価する新しい加算、全国共通の研修(2027年度から予定)、個別支援計画をチームでつくること、家族からの急な相談や高校卒業後の引き継ぎの評価などが、案として示されています。

報酬改定の内容は、いつ決まりますか?

国の進め方の案では、2026年12月に報酬・基準の基本的な考え方をまとめ、2027年2月ごろに改定案、3月に告示や通知を出し、4月以降に新しい報酬を適用する予定です。

専門的支援体制加算は、なくなりますか?

案では、児童指導員等加配加算と専門的支援体制加算を整理・統合して、新しい加算をつくることが検討されています。専門の資格や経験のある人を評価する方向は残しつつ、支援の必要性が高いお子さまの受け入れの状況や体制など、いくつもの項目で事業所全体を評価する案です。まだ決まっていません。

家族支援加算は、どう変わりますか?

いまの家族支援加算は、家庭への訪問や、対面・オンラインでの相談など、計画的な家族への支援を評価しています。案では、それとは別に、保護者からの急で対応のむずかしい相談に、関係機関と連絡をとりながら対応したことを評価するしくみを考えるとされています。

利用料(自己負担)は変わりますか?

第65回の論点には、利用料のしくみ(1割負担と1か月の上限)や、受給者証で決まる通える日数を変える案は入っていません。料金のしくみは放課後等デイサービスの料金をご覧ください。

出典(2026年11月6日に確認)

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