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糖質と心の関係とは? メンタルを安定させる食事の考え方を解説

「最近、やる気が出ない」「集中力が続かない」「理由もなくイライラする」
こうした心の不調は、性格やストレスだけでなく、日々の食事内容が影響していることがあります。
なかでも注目したいのが、脳のエネルギー源である「糖質」と心の関係です。
本記事では、糖質がメンタルに与える影響と、心を安定させるための上手な摂り方をわかりやすく解説します。

糖質と心の関係

糖質は、私たちの身体にとって重要なエネルギー源ですが、実は心の健康とも深いつながりがあります。

「やる気が出ない」「集中力が続かない」「理由もなくイライラする」このような症状の背景には、糖質の不足や摂り方の偏りが関係していることがあります。

脳は、体の中でもっとも多くのエネルギーを消費している器官です。安静時でも、体が使うエネルギーの約20%を脳が消費しています。この脳が必要とするエネルギー源のほぼすべてが「ブドウ糖」、つまり糖質から得られています。

そのため、糖質を摂らなすぎると脳の働きが鈍くなり、思考力の低下や感情の不安定さが起きやすくなるのです。

また、糖質は脳内の神経伝達物質であるセロトニンの合成を助ける働きも持っています。セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれていて、心を落ち着かせたり、ポジティブな気持ちを作るのに不可欠な物質です。

糖質が心に与える影

糖質が足りないと、脳がエネルギー不足に陥り、次のような影響が出やすくなります。

  • 思考力や判断力が低下する
  • 集中が続かない
  • 気分の落ち込み
  • イライラや怒りっぽさ
  • 倦怠感や無気力感

これらの症状は、一見ストレスや疲れに見えますが、実は「糖質の不足」が引き金になっていることもあります。

一方で、「精製された糖質(白米や砂糖など)を摂りすぎる」と、血糖値が急激に上下し、これも心身に悪影響を及ぼします。

特に、糖質の過剰摂取が続くと、血糖値の乱高下(いわゆる「血糖値スパイク」)が起こりやすくなり、そのたびに感情が揺さぶられるような状態になります。

これは、お腹が空いているときに甘いお菓子や清涼飲料水を摂ることで血糖値が急上昇し、インスリンが大量に分泌され逆に急降下します。その結果、強い疲労感・眠気・イライラ、といったサイクルで生じる現象です。

血糖値の管理が心にどう影響するか

血糖値の安定は、心の安定にも直結しています。

血糖値が急上昇・急下降すると、自律神経が乱れやすくなり、結果として以下のような状態が生まれやすくなります。

  • 感情のコントロールが難しくなる
  • 極度の眠気
  • 無性に甘いものが欲しくなる
  • 落ち込みや焦燥感が出る

つまり、血糖値を安定させるような食生活を心がけることで、心の波を小さく抑えることができるというわけです。

特に、うつ病や不安障害の方の中には、血糖値の不安定さが症状の悪化要因になっていることも報告されています。

健康的な糖質の摂取方法

糖質は「量」だけでなく、「質」と「摂るタイミング」がとても大切です。以下のポイントを意識すると、糖質を心の味方として活かすことができます。

① 質の良い糖質を選ぶ

血糖値を急激に上げにくく、ビタミン・ミネラル・食物繊維も含まれる糖質源を優先しましょう。

おすすめ食品:

  • 玄米、雑穀米、オートミール、全粒粉パン
  • いも類(さつまいも、じゃがいもなど)
  • 果物(バナナ、りんご、キウイなど)

これらは「低GI食品」と呼ばれ、血糖値の上昇が穏やかなのが特徴です。

② 食事のバランスを整える

糖質を単体で摂るよりも、たんぱく質や脂質、野菜などと一緒に摂ることによって、血糖値の上昇をゆるやかにし、満足感も得られやすくなります。

例:

  • 雑穀おにぎり+焼き鮭+みそ汁+ほうれん草のお浸し
  • トースト(全粒粉)+卵+サラダ+ヨーグルト
  • オートミール+豆乳+バナナ+ナッツ

③ 朝食で糖質をしっかり摂る

「朝に糖質を摂る」ことは、日中の集中力や心の安定にとって非常に効果的です。朝食を抜くと、午前中にエネルギーが足りず、無気力感やイライラにつながることがあります。

朝食例:

  • ごはん+納豆+目玉焼き+小松菜の味噌汁
  • トースト+ヨーグルト+フルーツ
  • オートミール+豆乳+くるみ+きなこ

④ おやつは「低糖質+高満足感」を意識

甘いものを完全に禁止するのではなく、質と量をコントロールすることが大切です。

おすすめの間食:

  • 高カカオチョコレート(70%以上)
  • ナッツ+ドライフルーツ
  • さつまいもやバナナを少量
  • 豆乳プリンやヨーグルト

まとめ:糖質を上手に摂って心を安定させよう

糖質という言葉を聞くと、「ダイエットの敵」「太る原因」といったネガティブなイメージを持つ方も少なくありませんが近年は糖質制限食がブームになったこともあり、「糖質は控えるべきもの」という意識が強く根付いている印象もあります。

しかし実際には、糖質は私たちの脳と心の大切なエネルギー源であり、極端な制限はかえって心身のバランスを崩してしまう恐れがあります。脳は1日に約120gものブドウ糖を消費すると言われており、このブドウ糖は食事から摂取される糖質によって供給されます。つまり、糖質をしっかりと摂らないと、脳がガス欠状態になってしまい、思考力の低下、集中力の欠如、感情のコントロールがしにくくなるといった不調が出やすくなるのです。

反対に、糖質を過剰に摂りすぎることで、血糖値が急上昇し、それに伴いインスリンが大量に分泌されて、今度は急激に血糖値が下がる“血糖値スパイク”が起こります。この乱高下は、精神面にも悪影響を及ぼしやすく、急な眠気やイライラ、無性に甘いものが食べたくなるなど、心の不安定さにつながります。

だからこそ大切なのが、「糖質をちょうどよく、賢く摂る」ことです。糖質は減らすべきものではなく、質と量、摂るタイミングを工夫して、“心の安定を支える味方”として活かすべき栄養素なのです。

特に、就職活動中や社会復帰のための訓練期間など、日々緊張や不安になりやすい方にとっては、食事がメンタルに与える影響は非常に大きいと言えます。例えば、面接を控えて眠れなかったり、不安で朝食を抜いてしまったりすることがあるかもしれませんが、そういう時こそ、朝のエネルギー補給が心の安定につながります。

朝食を摂ることは、脳へのブドウ糖供給を開始するための大事なスイッチです。これを抜いてしまうと、午前中ずっとぼんやりしてしまったり、イライラしたり、やる気が起きなかったりといった状態になりやすくなります。ですから、朝食にはしっかりと糖質を含んだメニューを取り入れることが大切です。

たとえば、玄米のおにぎり+納豆+味噌汁+果物といった和食スタイルの朝食は、血糖値を穏やかに上昇させる低GI食品を中心に、たんぱく質やビタミン、ミネラルも一緒に摂ることができる理想的なバランス食です。時間がないときでも、バナナ+ヨーグルト+全粒粉のトーストなど、簡単に用意できる組み合わせを覚えておくと便利です。

また、午後の集中力が切れる時間帯におやつを摂るのも悪いことではありません。大事なのは、「何を選ぶか」。高カカオのチョコレートや素焼きナッツ、バナナなど、血糖値を緩やかに上げる食品を選ぶことで、気分の波を小さく保つことができます。

そして、夕食でも同じように、血糖値の安定を意識した食材選びが大切です。白米より玄米、脂質の少ないたんぱく源(鶏むね肉や豆腐など)、緑黄色野菜を取り入れたバランスのよい夕食は、翌日のコンディションに大きく影響します。特に、就職活動や復職訓練の前夜には、消化の良いバランス食を心がけておくと、睡眠の質が上がり、翌朝のメンタルやパフォーマンスが向上します。

最後にもう一度お伝えしたいのは、糖質は心の安定に不可欠な存在であるということ。摂りすぎも、摂らなさすぎも、どちらも心の不調を引き起こす原因になり得ます。重要なのは「何を」「どれくらい」「いつ」食べるかという点です。

まずは、朝食の見直しから始めてみるのがおすすめです。最初の一歩として、「パンを全粒粉に変えてみる」「ご飯を玄米にしてみる」「ヨーグルトにフルーツを加えてみる」など、小さな工夫から始めるだけでも、体と心に変化が現れてくるはずです。

糖質を上手に活かすことは、日々のストレスに振り回されず、自分らしく過ごすための心強い味方になります。忙しい毎日でも、食べ方を少し変えるだけで、心の調子が驚くほど安定してくる。それが、食事の力なのです。

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